いだてん4話「小便小僧」は昭和19年に発表された上林暁の短編小説

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初めてのマラソン

とどでございもす。

今回のサブタイトルは上林暁(かんばやし あかつき)の短編小説「小便小僧」から。太平洋戦争ど真ん中の昭和19年(1944年)に発表されました。

1話でも金栗少年が三島弥彦の車の陰で小便小僧するシーンがちょっと映っていましたが、今回は金栗少年の視点からがメインでした。トイレに行くのも忘れるくらいマラソンのことで頭いっぱいだったようです。

あと今回の注目したいポイントは足袋屋のピエール瀧さん。TBSドラマの「陸王」の時には「時代遅れの足袋屋など相手にもならない」とスポーツシューズメーカーの役で出てたのに、ここでは足袋屋です。シュール。

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今回のサブタイトル

冒頭でも書いちゃったけど、今回のサブタイトルは上林暁の短編小説である「小便小僧」が元ネタ。

私は文学にはあまり詳しくないため上林暁の作品を読んだことがないのですが、この方は短編小説を中心に発表していたとか。短編小説というと、星新一のショートショートが先に思い浮かんでしまいます。

この上林暁が文学に興味を持ったきっかけが「文章世界」を読んだことだったみたい。「文章世界」は前回のサブタイトルで使われた「冒険世界」と同じ出版社の作品。ここでもちょっと繋がりがありました。

調べるまでこの作品を知らなかったため、「あれ? 第4話にして文学作品縛り説が立証ならず……?」と焦ったのは内緒です。

東京師範学校のマラソン大会

今考えると第1話って第1部のダイジェストだったんですね。ストックホルムオリンピックに派遣する選手の選考までが第1部かな。

今回スポットが当てられた東京師範学校で行われたマラソン大会では、金栗四三が第3位に入りました。

「予科か?」「はい」の会話もありましたが、予科とは本科に進む前の準備段階の学年。今の大学でいうところの教養課程のような感じでしょうか。大学1年生的な。

金栗四三が東京師範学校に入ったのは18か19の時ですから、体が出来上がっている上級生たちをぶち抜いて3位に入ったのは驚異だったのです。

マラソンの場面で普通におじさんの見た目の人がいましたもんね。今ほど横並びで大学に入る感じではなく、何歳からでも学べる感じだったように見えます。まぁ今でも社会人になって自分で学費を稼いでから大学に入る人とかもいるし、そんな変わらないか。

足袋屋の播磨屋登場

「足袋」と「ピエール瀧」のワードで陸王が思い出されます。裏ドラの「役所広司」のワードも乗って満貫です。

ドラマ「陸王」では役所広司さんが演じる主人公の宮沢社長が足袋をベースとしたランニングシューズを作っていました。その足袋を見て鼻で笑っていたのがピエール瀧さん演じる小原。小原は海外のシューズメーカーのマネージャーです。

「足袋屋は大人しく足袋を作っていればいいんだ」なんつって敵対していたのが記憶に新しいですが、今度はあなたが足袋を作るんですね。

それも結構な職人気質のおっちゃん役。なんだか変な笑いが出るばい。

主人公を全力サポートしてくれる人なので、これからの関わりに期待。

家だと発言権がない三島弥彦

爵位持ち、お金もあってスポーツができるイケメンと、属性てんこ盛りの三島弥彦。その彼であっても、家だと発言権がないようです。

嘉納治五郎の「これからはスポーツの時代だ!」という言葉に感銘を受けて、国内で行われるオリンピック選考会への融資を兄・三島弥太郎に依頼したものの一蹴されてしまいました。

「いつまでもスポーツなんかやってないで、将来のことを考えろ」

とスポーツ全否定までされました。

上の人の言葉に逆らえない感じは薩摩士族っぽさが出ている感じがします。

……いや、西郷さんは藩主の父親に向かって「恐れながらあなたは田舎者で世間知らず、斉彬様の真似して攘夷だなんてそんなことできねーよ」と言い放ってましたね。この辺りはその人の性格かぁ。

水抜き脂抜き

マラソンで走る距離が10里、42.195kmだと知った金栗四三。陸上部に入って走りの研究をしている最中に水抜き、脂抜きの記述を見つけて大歓喜。少しでも早く走り、スタミナをつける方法を研究していたところ、当時流行っていたトレーニング方法を見つけたのでした。

水抜き、脂抜きはその名の通り、水分も油分も摂取せずに走ることで体を軽くするもの。結果として金栗四三はぶっ倒れ、「自然の欲求に任せるのが一番」と学んだのでした。

今考えたらなんて阿呆らしい話なんだ、なんて思うかもしれませんが、ほんの一昔前の日本でも「部活中に水飲むな!」っていうのをやってたのであまり人のこと言えないんですよね。

私も中学校の頃は「部活中に水飲むな理論」がまかり通っていました。水を飲むとバテる、なんて話が平気でされていたのです。3年になった年に顧問の先生が変わって「お前らアホか、ちゃんとポカリ飲め」と改められたので良かったです。

高校でも体育の先生が顧問だったからか、部活の時はちゃんと水分補給できてました。体を万全に近い状態にしておいたほうがいいパフォーマンスできますもんね。

このあたりはさすが体育の先生、体の使い方に関する知識が深かったです。大人になってから感謝が深まります。

筋トレとかしていると、体を継続して鍛えるのって知識自制心が必要なことに気付きます。そう考えると自分の体を鍛えつつ、生徒たちにはスポーツでのパフォーマンスを発揮させて……なんてやっているのを見るに、体育の先生って実は頭良くないとできないんですよね。知識と研究心が必要です。

RPGとかやってると戦士系のキャラって脳筋にされがちですが、頭使わないと体を鍛えるのは難しいんです。筋肉は裏切らない。

……と、大幅に話が逸れましたが、金栗少年も自分の体験を通して理論を自分のものにしている感じがいいですね。

今回も志ん生パートは控えめ

昭和の志ん生はちらっと出てきましたが、明治の志ん生はほとんど出てきませんでしたね。

志ん生自体の話というよりは、弟子の五りんの母親が播磨屋で働いていた話が出てきたあたりが進展した部分でしょうか。

五りんは母親つながりで金栗四三と関わりがあった感じなのかな。

いかんせんオリジナルの登場人物なのでまだ謎が多いです。

まとめ

今回は金栗四三のマラソン研究から飛躍して、筋肉の話でついつい筆が進んじゃいました。

いやー体鍛えるのは大事ばい。ちょっとずつでもいいけん、デスクワークの合間に運動ばせんといけんね。

さて、来週のいだてんは「雨ニモマケズ」。宮沢賢治の詩です。これは分かりやすくてよかですね。

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