物理を勉強するコツ? それなら単位に注目するのが一番だ!! 2016 10/13 Updated 2018.03.10 2016 10/13 Published 2016.10.13 / とど \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする 物理を勉強するコツ? それなら単位に注目するのが一番だ!! とど B! リンクをコピーする 「単位」に注目したことはあるでしょうか。大学生になれば、嫌でも気にしなければならない言葉ですが、ここでは、自然科学での単位に絞って考えてみたいと思います。 例えば、速さであれば[m/s]だったり、距離であれば[m]や[km]という単位を使いますよね。実は、ここに注目することで、物理の問題を解きやすくなるのです。 もちろん、物理だけではなく、化学、生物、地学も同じように解きやすくなります。計算のポイントは単位にあります。 目次 1. 単位はモノサシ2. 「どれくらい」を考える3. 左辺と右辺で単位は同じになる4. 答えの確認に単位を使う5. まとめ 単位はモノサシ 物理をはじめとした自然科学は、現象が初めにあり、それを説明するために言葉や数字を使っています。 例えば、「ボールが飛んで行った」という現象があったとします。この現象を見ただけでは、「ボールが飛んで行った」というそれだけの情報しか分からないですよね。もしその場面を見ていなかった人に「ボールを持ってきて!」とお願いしても、その人はまずボールを探すところから始めないといけません。 「どれくらい」を考える ここで必要になるのが、「量」です。どれだけ飛んで行ったか、の「どれだけ」の部分を情報として渡してあげれば、ボールのある場所が分かります。 そしてこの「量」にとって大事なのが単位です。例えばボールの位置を教えるのに、「20先にあるよ」なんて言われても、何が20なのか分かりませんよね。 20センチメートルかもしれないし、20メートルかもしれません。はたまた20キロメートルだったり、もしかしたら20光年かもしれません。20光年と言えば「くじゃく座デルタ星」のあたりです。強肩すぎます。 さすがに宇宙規模でボールを投げるなんてことはありませんが、量を表すのには基準が必要となります。「ボールは20メートル先にあるよ」と言うことで、初めて相手にも伝わるのです。もちろん、相手も「メートル」という単位を知っている必要があります。 このように、量を表すためには単位が必要です。この単位は、みんなが共通して使えるモノサシなのです。共通して使うモノサシだからこそ、現象を共有できます。 左辺と右辺で単位は同じになる さて、単位の大切さについて語ったところで、高校の自然科学に話を戻しましょう。単位は大事、というのは分かったけど、それがどう勉強につながるのでしょうか。 ポイントは、等式です。左辺と右辺はイコールでつながれており、このイコールでつながれたもの同士は等しい、というものです。 数学でさんざん見ているでしょうし、算数の時代からも見ているでしょうから、あなたにとって馴染み深いものかと思います。数学では、数字のつり合いを見ていましたが、等しいのは何も数字だけではなく、単位も等しいのです。 例として、馴染み深い距離、時間、速さを使ってみましょう。距離の単位はメートル[m]、時間の単位は秒[s]、速さの単位はメートル毎秒[m/s]としてみましょう。例えば、100メートルを10秒で走ったとすると、距離割る時間で速さが求められますね。等式で書けば、以下のようになります。 100[m] / 10[s] = 10[m/s] 数字だけ見れば、100 / 10 = 10、単位だけ見れば、[m] / [s] = [m/s]と、どちらも左辺と右辺で一致していますね。今度は、速さと時間から距離を求めてみましょう。 10[m/s] * 10[s] = 100[m] 数字だけ見れば、10 * 10 = 100、単位だけ見れば、[m/s] * [s] = [m]と、こちらの場合も、左辺と右辺で一致していますね。このように、左辺と右辺で単位は一致するのです。これはつまり、答えの確認に単位を使える、ということです。 答えの確認に単位を使う 例えば、距離、時間、速さの例で、時間[s]を求めたかったとしましょう。本来は、距離[m] / 速さ[m/s] = 時間[s]としたかったのに、距離[m] * 速さ[m/s] = 時間[s]としてしまった場合、両辺で単位が合わないことになります。左辺の単位は平方メートル毎秒[m2/s]、右辺の単位は秒[s]となっていますね。ここから、間違いがあったことに気付けるのです。 今回は距離、速さ、時間を例に挙げてみましたが、場合によっては質量なども出てきます。もし間違って計算したときに、左辺が[kg]、右辺が[m]になる、なんてことも。 これは体重計で身長を測る、くらいの無茶です。身長や体重では、別のモノサシ(計量機器)を使いますよね。それと同じように、答えを出す時には、単位が合っているか確かめてみることが大切です。 また、公式を忘れてしまっても、単位を考えることで答えが出せる場合もあります。例えば、距離割る速さが時間、という公式を忘れていても、[m]、[m/s]、[s]を組み合わせて単位が合うように計算すれば、自然と答えが出てきます。このように、単位はあなたを助けてくれるのです。 まとめ 今回は物理や化学など、自然科学分野の問題を解くことに焦点を当てて、単位に注目しました。答えとして求められている単位に注目することで、問題を解きやすくなります。当然のことながら、単位が重要になるのは問題を解く場合だけではありませんが、計算のテクニックとして使うことは有効なので、覚えておいて損はありません。
Comment
[…] 物理において単位はどんな位置づけなのでしょうか。別のページで「単位はモノサシだ」と紹介しました。問題を解くのに単位を考えるのがポイント、とお伝えしましたが、今回は問題 […]