略語を覚えるときは、元の意味に戻して覚えるのが一番楽です 2016 11/27 Updated 2018.03.10 2016 11/27 Published 2016.11.27 / とど \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする 略語を覚えるときは、元の意味に戻して覚えるのが一番楽です とど B! リンクをコピーする 勉強していて気になるのが、略語の多さ。 学生時代、特に多く感じたのは、現代社会や政治経済の科目の勉強をしているとき。会社に入ってからは、IT用語の略語オンパレードに溺れかけました。 これらを覚えるときに共通していたのが、略語は元の単語に戻すと覚えやすい、ということ。一見、元の単語に戻すことで労力が増えるように思いますが、記憶のフックが増えるので覚えやすくなるのです。 目次 1. 略語の例1.1. 元に戻してみよう1.2. 元に戻すと情報が増える2. 略語はコミュニケーション用に作られた言語3. 文脈も大事4. まとめ 略語の例 OPECが思い浮かんだのでこれを例としてみましょう。OPECは、Organization of the Petroleum Exporting Countriesの略で、日本語にすれば石油輸出国機構のことです。 ただ単に「OPECは石油輸出国機構、OPECは石油輸出国機構……」と唱えても、なかなか頭に残りません。 そこで、略す前の元々の単語を見てみましょう。 元に戻してみよう Organizationは日本語の「機構」に対応していますね。organizationは組織や団体を表す英語です。変わった使われ方としては、キングダムハーツに出てきたXIII機関は英語版だと「Organization XIII」となっています。 Petroleumは日本語の「石油」に対応しています。Petro-は「石の、岩の」を表す言葉です。oleumは「油」を意味しており、語源はラテン語です。 Exportingはそのまま「輸出」です。じゃあ逆に輸入は? Importingが使われそうだなーと予想できます。パソコンを使っていると、インポートやエクスポートといった言葉はよく出てきますよね。 Countriesも分かりやすいですね。日本語の中の「国」を表しています。日本語だと「国」だけになっていますが、英語では複数形になっています。英語を見れば、1つの国の組織ではなく、複数の国にまたがった組織であることが分かりやすいですね。 元に戻すと情報が増える こうやって略語を元に戻して、それぞれ分解してみると、いろんな知識と結びつけを行うことができます。結びつけを行うと思い出しやすくなるというのは『記憶を思い出す手がかりを作ろう! リンク勉強法』でも書いているので、よかったらこちらもご参照ください。 元の単語が長いからこそ、略語が生まれる訳ですが、長いという事は情報がたくさん詰まっているという事です。情報がそぎ落とされたものを使って覚えるより、元々の情報がたくさんの状態で覚えた方が、後々思い出しやすくなります。 略語はコミュニケーション用に作られた言語 略語はそれ自体で直接意味を持っていません。意味を持っているのは略す前の言葉で、略語は元の言葉自体を指しているに過ぎません。 図にするとこんなイメージ。 コミュニケーションでは略語が使われますが、それはお互いに略語の元の言葉とその意味を知っているから成り立つものです。知っているからこそ、略語から意味まで一足飛びで思い出せるのです。 これから知ろうとしている人にとっては、略語から直接意味まで飛ぶのは難しいことです。なのでまずは、略語と元の言葉の対応付け、そして元の言葉とその意味の対応付けが必要になります。 これが、上記の略語を元の単語に戻す工程ですね。 文脈も大事 OPECであれば元の言葉はひとつだと分かりますが、元の言葉がいくつか存在する略語だと、文脈を考えないと何の話をしているか分からなくなります。 例えば、「DB」が何の略語か分かりますか? なんていきなり聞かれても、「何の話よ」ってなるわけです。 DBはいろんな言葉の略語で、データベース(Data Base)、ドラゴンボール(Dragon Ball)、もしかしたら単位のデシベル(dB)のことかも。口頭で「なあ、聞いてくれよ。昨日『DB』がさぁ~」なんて部分だけ聞いても、何の話かさっぱりです。 この後に「データの不整合を起こしてクラッシュしたからロールバックしたんだよ。いやー大変だった」と続けばデータベースのDBの話です。 「夕方再放送でやってるの見たんだけど、セルと悟飯がかめはめ波打ち合ってるだけで終わったんだよね」と続けばドラゴンボールでしょう。 「大きかったんだよね。やっぱ工事の騒音って大きな音なんだな」と続けば、単位のデシベルの話をしていると予想できます。 大事なのは、略語が複数の元の言葉を持っている可能性を考えることと、文脈からどの意味で略語を使ったのか知ることです。略語だけで判断しようとすると、たまに意見の食い違いが発生します。 元の言葉を知っていれば、その元の言葉の話をしているんだよね? と相手に確認することもできます。 まとめ 略語を覚えるときは、元の単語に戻して覚えるのが一番楽です。 元の単語が長いからこそ、覚えるための情報がたくさんあるのです。一度覚えてしまえば、略語から意味を思い出すのも簡単なので、新しい略語に行き当たったらこの方法を試してみることをおすすめします。 現代社会などの、勉強の文脈の範囲内であれば、略語の元の言葉はひとつに絞れますが、たまに元の言葉を複数持つ略語もあるので、注意が必要です。