まるで小説を読むかのように勉強できてしまうストーリー勉強法 2016 08/30 Updated 2018.03.10 2016 08/30 Published 2016.08.30 / とど \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする まるで小説を読むかのように勉強できてしまうストーリー勉強法 とど B! リンクをコピーする ただ単に暗記するよりも、ストーリーを作ってみると覚えやすかったりします。これを使った勉強法を考えてみましょう。 目次 1. エピソード記憶を使ってみよう2. ストーリーを作る3. ストーリーを作ることのメリット4. まとめ5. 参考文献 エピソード記憶を使ってみよう はい。いきなり難しそうな言葉ですみません。エピソード記憶とは、心理学の言葉で、体験や感情を伴った出来事についての記憶のことです。 例えば、漫画でも小説でも映画でもいいですが、わくわくしたもの、感動したものは、しばらく経っても内容を覚えている、なんてことはないでしょうか。これは、漫画や小説を読んだ経験に加えて、その時に感情が動くことで、より深く心(記憶)に刻まれたことによります。 こうした働きを勉強に応用することで、多くのことを覚えちゃいましょう。 ストーリーを作る 例えば、1575年の長篠の戦いについて覚えたいとしましょう。この戦いでは、織田信長、徳川家康が同盟を組み、武田軍に圧勝しました。 ここに至るまでのストーリーを織田信長視点で作ってみましょう。 幼い頃の家康が織田家に人質としてやって来たこともあり、信長と家康の間には親交があった。 このことが後に彼らの同盟につながった。 信長は武田信玄と長年同盟を組んでいたが、その武田信玄が徳川を攻めたことで、武田信玄との同盟関係が解消された。 武田信玄は徳川を攻め続けていたが、その途中、信玄は急死してしまう。 信玄の跡取りである武田勝頼は、父の遺志を継ぎ再び徳川を攻め始める。 そしてついに1575年、信長、家康の二人は、大きな敵である武田勝頼と長篠で戦った。 大量の鉄砲で武田の騎馬隊を迎え討ち、圧勝することができたのだ! この戦いは後に長篠の戦いと呼ばれ、ここから織田・徳川の反攻が勢いづいていくことになるのである。 同盟関係にあった武田氏の友人への攻撃、その悔しさをバネにしての反攻、(信長にとって)敵方のバックストーリー、力を合わせての勝利などなど、友情、努力、勝利を盛り込みつつ、簡単にストーリーを仕立てました。 教科書に1,2行書かれている出来事でも、その時代に生きた人の視点で考えれば、大きな出来事なのです。こんな風に、話を膨らませてみましょう。 ストーリーを作ることのメリット 正直に言えば、ストーリーを作るのは大変です。たくさんの出来事を知り、背景を調べたりする必要があるからです。 ですが、「ちょっと大変な思いをしつつも、ストーリーを作り上げた」という体験が、記憶に強く残るのです。*1 そしてストーリーの中に、わくわくや感動を盛り込めば、それを読んだ時の感情も心に残ります。 こうなれば、そう簡単に忘れることはないでしょう。 個人的には、「1575年 長篠の戦い」と繰り返し書いたり口に出したりするより、こういうストーリーを作って覚えたほうが楽でした。 実際の出来事と反することを盛り込むのはいけませんが、教科書に載っている出来事の間を想像するのはOKです。例えば、関ケ原の戦いで石田三成が徳川家康に勝った、などは実際の出来事と異なるので、間違った記憶を作ることになっちゃいますね。 また、一度上記のようなストーリーを作ってしまえば、今度はスピンオフ作品を作るような気持ちでサイドストーリーを作っていくと、さらに知識が広がります。上の例では、信長にとっての敵方の武田勝頼のストーリーを作ってみたりすると面白いかもしれません。 まとめ 上の例までいかずとも、教科書でさらっと書かれている出来事、事実を膨らませてみると、ストーリーが作られます。そのストーリーにより体験、感情が生まれ、記憶に強く残ります。 また、歴史に限らず、他の分野でもストーリーを作ることが可能なので、そこでも大きな力になるでしょう。 参考文献 *1 生田知久著, “あなたの潜在能力を100%引き出すたった1つの方法”, SBクリエイティブ株式会社, 2014年, 電子版初版