時間を投資する話。あなたの行動を手順化してみよう
「時間の投資に関する提案」では、時間の投資の方法として、手順化、自動化の例を述べました。
https://todoworks.com/archives/607/
ここでは、手順化について具体的な例を挙げたいと思います。
手順化のイメージ
簡単に言ってしまえば「マニュアルを作ること」です。マニュアルを作る、なんて言うと大それたことを言っているような感じがしてしまいますが、ゲームの攻略方法を書いておくのと同じようなイメージです。
例えばあるゲームでは、毎ターン弱点と耐性が変わり、順番を間違えたりするとものすごい量のHPを回復されたり、条件を間違えると「メギドラオンでございます (注)」→「ゲームオーバー」なんていう恐ろしいボスがいます。彼女を倒すための行動の順番は、頭で考えながらやってたら、とてもじゃないけど対応できないし、何より覚えていられないです。
そこで頼りになるのが、ボスの行動パターンと自分の行動を書いた攻略メモです。紙にメモしておけば、毎ターン頭で考える必要はなくなります。また、アクションゲーム等でも同じように、敵の出るタイミングを書いておくと、攻略に役立ちますね。
手順化もこのイメージで大丈夫です。
(注)このゲームでは、味方の最大HPが999なのに対し、彼女が使うメギドラオンは9999の固定ダメージ。
家に帰ってからの行動を書いてみる
例えば、あなたが家に帰ってから自由時間を取りたいと考えていながらも、いつも何だかんだで時間が無くなっている、なんて状況になっていたとしましょう。「資格試験の勉強をしたいのに……」なんて考えつつも、疲れた頭で行動しているうちに、ついついぼーっとしてしまい……気付けば朝に。行動の合間に考える必要があるため、余計に頭への疲労がたまってしまうのです。
こんなときには、家に帰ってからやる必要があることを紙に書いてみましょう。帰宅後の攻略メモです。
鍵開けて、電気つけて、靴脱いで、部屋に入ってスーツ脱いで……とやることを書いておきます。これらの「攻略メモ」を書いた紙は、部屋の中で、目につきやすい場所に貼っておくのが良いでしょう。これを見ながら行動すれば、毎ターンの行動を考えなくて済みます。
手順化のメリット
手順化することのメリットは、
- 考えなくて済むので、その時間が他の行動に使える
- 考えなくて済むので、その分頭に疲労がたまらない
- 繰り返し使え、再現性がある
といった点が挙げられます。時間の投資もさることながら、繰り返し使える、という点が良い部分です。
さらには、紙に書き出しておくことで、繰り返し使っているうちに改善していくことも可能になります。もしかしたら、夜に使える時間を朝に回して、頭が働くときに資格勉強をした方がいいかもしれない、という新しい方針も生まれるかもしれません。
このように、行動を文字として手順化してみることには大きな意味があります。
手順化のデメリット
逆にデメリットを考えてみると、
- 行動が多いと手順化するために時間がかかる
- 間違えてはいけない手順があると、検証に時間がかかる
という点があります。
今回の例では、自分の行動を書いておくだけなので、それほどまでに時間がかかることはないでしょうし、何かを間違えても、「メギドラオンでございます」→「ゲームオーバー」にはならないので、気楽な気持ちでできるでしょう。ITの仕事でよく作成する手順書のように、何度も検証して、レビューしてもらって、などというコストをかける必要はないです。
人から聞いた話ですが、その昔、手順書のミスで
|
1 |
rm -rf * |
通称バルスを実行してしまった方がいたそうです。(特定のディレクトリ内だけを削除するつもりが、/にいたようです。)
幸いにしてVM内の環境での検証だったので大事には至らなかったとのことですが、もし本番環境でやっていたら、「バルス」→「ゲームオーバー(自分が)」だったかもしれません。
このように、手順化には、バルスレベルの間違えてはいけないものから、影響のないものまで、様々なレベルがあります。手順化のコストはどれだけ間違えてはいけないかのレベルによって増大していきます。
デメリットである時間のコストがどれくらいなのかを把握しておくと、メリット、リターンとの比較により、より高い効果を得られるでしょう。
まとめ
行動の手順化により、次の行動を考えるために使っていた時間を別の行動に使うことができます。
手順化にかかる時間は、どれくらい大事な行動なのか、または行動の多さによって変わります。個人の行動を手順化する際には、そこまで多くの時間はかからないため、毎日の行動を手順化してみることは、あなたの目標に向けて大きな意味を持つでしょう。
