支払っているものは何か? 時間やお金以外のコストを洗い出す 2016 11/09 Updated 2018.03.10 2016 11/09 Published 2016.11.09 / とど \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする 支払っているものは何か? 時間やお金以外のコストを洗い出す とど B! リンクをコピーする 時間管理でもお金の管理でも、コスト意識は大切です。以前、割引の観点から、金額以外のコストについて目を向けてみました。 今度は、時間管理の観点で、時間、金額以外のコストに目を向けてみたいと思います。 目次 1. 時間の観点での割引2. 同じ軸のコスト3. 別の軸のコスト4. 換算する必要がある5. あらかじめ換算する目安を作っておく6. コストを把握して、許容できるか考える7. まとめ 時間の観点での割引 お弁当の割引は、時間短縮にも似ています。 本来500円するお弁当が、割引によって250円になったのと同じように、本来1時間かかるタスクが30分で終わるようになったら、裏では何かしらのコストがかかっています。 同じ軸のコスト 作業効率の改善という、時間の投資によるコストであれば、時間という1つの軸の中での話になるので、効果が分かりやすいですね。 作業効率のための時間は必要ですが、それが時間短縮につながるのであれば、それは投資と言えます。時間の投資についてはこちらもご参照ください。 お弁当の例を使えば、そのスーパーの株を買うという投資をしてあったため、株券によって割引された、というのと同じイメージです。 時間を投資して時間を得る、お金を投資してお金を得る、といった同じ軸の話になります。 別の軸のコスト しかし、時間を投資して作業効率の改善を行ったのではなく、別のコストを支払って時間短縮を行った場合、本当にそのコストは短縮された時間に見合っているのか考える必要があります。 本来1時間かかるタスクが30分で終わった時には、もしかしたら品質が足りていないというリスクがあるでしょうし、時間短縮のために新しいソフトウェアを導入するなどしてお金のコストを支払っているかもしれません。 お弁当の例と同じように、時間が割引されるときには、何かしらの条件があるのです。 換算する必要がある ここでの問題は、別の軸のコストを支払うと、本来の軸のコストに換算しないといけない、ということです。 例えば30分の時間短縮のためにお金を支払った場合、そのお金が30分に見合っているか、単純には効果が測りにくいですよね。 上記の1時間のタスクが、1人の作業で、単発のタスクだった場合は、100万円のソフトウェアを導入する価値はないでしょう。 しかし、これがもし社員のうち100人が行うタスクで、かつ毎営業日に行う必要があるといった場合は、100万円でみんなが使えるソフトウェアを導入するのは意味がありそうです。 別の例として、納入に2週間かかるような案件で、1週間後に納品しました! なんて時には、平日の残業時間を使っているでしょうし、土日も出勤しないといけないでしょう。 その時に支払うコストは、人件費はもちろんのこと、メンバー単位で見れば体力面、心と体の健康面でもコストを支払っていることになります。 お金であればコストとして測りやすいですが、体力面、健康面のコストは測りにくいですよね。特に体力面、健康面のコストが目に見えてきた、なんて時には最早病院のお世話になるレベルということもあるので、気を付けないといけません。 あらかじめ換算する目安を作っておく コストを換算するためのモノサシをあらかじめ作っておくことは非常に有効です。 多くの場合、換算のしやすさのため、お金が使われます。時給という言葉にもあるように、1時間の労働の対価を金額で表しますよね。 時間とお金の換算は頻繁に行われるので馴染み深いと思いますが、その他の品質、体力、健康についても換算表を用意しておくと、金額に直接表れないコストを把握することができるでしょう。 当たり前の話になってしまいますが、この換算表は、その時の気分によって左右されるようなものだと使いにくいです。ある程度統計情報をベースにしておくと、客観的に見て効果を測定しやすいです。 体力や健康などは客観的に測りにくいですが、健康診断のデータや、日々の体温のデータ、睡眠時間のデータなどが使用できそうですね。 自分ひとりの範囲内の時間管理であれば、そこまで極端に客観性にこだわる必要はありませんが、チーム単位での時間管理を考える時には、客観的な資料というのは威力を発揮します。 チームの資料とは言っても、Aさんの時給がいくらだから30分で何円の効果だ、なんて公にしたら給料が丸わかりになっちゃうので、管理職の方が自分の中の判断基準として持っておくのがちょうどいいかもしれません。 コストを把握して、許容できるか考える お弁当や携帯電話の例と同じように、時間短縮、時間の割引の裏にある条件やコストを把握して、それが許容できるか考えましょう。 品質を犠牲にして早く仕上げる、というのもコストのひとつですし、時間短縮のためのソフトウェアや機械を導入する、というのもコストのひとつです。 時間管理についても投資や節約をするときは、お金の場合と同じように費用対効果を考えなければいけませんが、どのような種類の費用(コスト)を支払っているのかを把握するのが肝心です。 そもそもコストを支払いすぎていないか、コストに対してリターンは十分か、これを把握するため、上記の換算表を利用するのです。 まとめ 時間管理においては、時間の投資もさることながら、他のコストを支払っていることも多いです。時間短縮のために、自分がどのようなコストを支払っているか把握することで、費用対効果の測定、可視化が可能になります。 この費用対効果は時間、お金のみならず、体力や心と体の健康、脳のリソースなど、目に見えないコストを支払っていることもあるので、別のコストとの換算表を用意することで、コストを測ることができます。