
神社の境内に入ると、背筋がぴんと伸びたような感覚になります。
境内の神秘的で静謐な空気がそうさせる、というのもありますが、私たちの内面がそうさせているのです。
ここだけ見ればスピリチュアルな感じですが、自分を客観視して、神社のイメージに沿った行動をするよう意識が変わっている、という心理学的な観点で説明できそうです。
ここから学べるのは、気の持ちようで自分の意識や行動を変えられるということです。
神社のイメージ
神社と言えば、書いて字の如く神様の社(やしろ)、つまり神様が住んでいる場所です。
拝殿や本殿の建築様式は日本古来の形式ですし、多くの場合、木に囲まれた静かな場所にあります。
拝殿は私たちがお参りするところ、本殿は御神体が鎮座しているところです。
神様を祀る場所として、ふさわしい建物と環境が用意されています。多くの神社でこの形式をとっているので、共通した神秘的な神社のイメージが作られています。
意識を切り替える儀式がある
神社に入るときに必ずと言っていいほど行う儀式があります。
それは「鳥居」をくぐることです。
鳥居は、神様のいる場所と、人間の住む世界を分ける結界の役割を果たしています。この鳥居をくぐることにより、私たちは「神様のいる世界に入った」という認識を持ちます。
また、神社の境内に入るだけでなく、お参りをしようと思っている人は、手水舎で身を清めていることでしょう。これも儀式のひとつですね。
これにより、自分の気持ちが「お参りモード」に切り替わるのです。「お参りモード」になっているときは、神様の存在を意識します。
自分以外の存在を意識することにより、今の自分がどう見えているか考え始めます。
結果として自分を客観視し、神様に見られても恥ずかしくない行動をしようとした結果、背筋を伸ばした姿勢をとるのです。
お参りは、神様に頼むと同時に自分の意識も変えている
上記の儀式によって、「お参りモード」に入った後は、実際にお参りを行います。
そのとき、心の中でお願い事を思い浮かべるかと思いますが、その時には神様に伝えようとしているのと同時に、自分自身にも言い聞かせているのです。
神様にお願いすると、それが叶ったときのイメージが作られます。神様だったら叶えてくれる! という想いから、叶ったときのイメージが作られやすくなります。
例えば、合格祈願をしているときのことを考えます。このとき、「お参りしたから、はい終わり!」とはなりませんよね。
「神様にもお願いしたから、自分でもできる限りのことをやっておこう」と考え、自分自身で成功のイメージを実現させようと行動するからこそ、結果として合格につながるのです。
成功のイメージを作りやすくする儀式
ここから言えるのは、儀式によって、成功のイメージを作りやすくなるということです。
神社に行ってお参りするのもひとつの方法ですが、自分の中でもこのイメージを作りやすくしておくことで、普段の生活の中で役立てることができます。
成功のイメージを作っておくことの重要性は、『大学合格後のイメージを持っていると受験のやる気につながる!』で書いてみました(受験生向け)。
このイメージを作りやすくするため、儀式を行うのです。儀式と言うと大げさですが、おまじないと言ってもいいでしょう。
このおまじないをしたら、成功のイメージが作りやすくなる! というものを作っておきましょう。
一番大事なことは成功のイメージを作ることですが、それを作りやすくなるよう気持ちを切り替えるおまじないがあると、よりいいでしょう。
このおまじないは補助魔法のようなもので、ドラクエで言うバイキルト、メガテンで言うタルカジャです。大きな効果を得るためには、補助魔法による準備が欠かせません。
儀式を行った後は、誰かに見られているイメージを持つ
タイトルだけ見るとホラーな感じがしますが、私が言いたいのは、神社での背筋が伸びる感覚を持っていよう、ということです。
誰かに見られているからこそ、「見られても恥ずかしくないようにしよう」、「願いに反するような行動は慎もう」と思い始めます。
その緊張感と、願いが叶うイメージを組み合わせることで、神社で行っている意識の切り替えを自分の部屋でも出来るようになります。
まとめ
神社で背筋が伸びる感覚を普段の生活に持ち込めないか考えた結果がこれです。スピリチュアルさに注目するのではなく、あくまでも心理学的な観点からのアプローチを考えてみました。
勉強を行うための『やる気スイッチ』とちょっと似ている、意識の切り替えを使ってみよう、というお話でした。